2017年3月6日月曜日

20170129

『宇宙の戦士[新訳版]』(ロバート・A・ハインライン著 内田昌之訳:ハヤカワ文庫)


オリジナルが1959年、日本語訳が1967年に出版された名作SFの新訳版!
パワード・スーツに身を包み、輸送艦からカプセル&パラシュートで直接敵地に降下して作戦行動を行う機動歩兵部隊の物語。スーツに付属しているロケットランチャーで発射するのが「小型原爆ロケット」とされているあたりがオールドSF感を醸し出している。

敵の宇宙人は昆虫みたいな奴らで、最近の作品で例えればマクロスフロンティアが近いかも。お姉ちゃんの出番は少ないが、一般兵士の損耗率はマクロス並み。冒頭の「登場人物一覧」に名前がないキャラは、登場しても章の終わりまでには散って行く(笑)

宇宙人との戦争物語としても面白いが、主人公が訓練を受ける新兵から士官まで成長して行く中で、環境変化が激しい状況における人材・組織マネジメントの物語としても読めることに気づいた。中学生の頃に読んだ時とは、読む自分も変わってるな(笑)

自分よりも経験と能力に優れた年上の部下との折り合い、上官の戦死で混乱する指揮命令系統、作戦行動の前提条件が崩れた時の対応、平時は兵士の訓練と整備と艦隊業務のバランス取りなど、前線の兵士でありながら指揮を取るというプレイングマネージャーの苦悩が描かれていて「仕事でもあるある」と思うことが多かった感じ。

昔の本も改めて読み直すと新しい読み方ができるもんだねぇ。


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