2017年3月6日月曜日

20170228

『ガンプラ開発戦記』(猪俣謙次・加藤智 著:アスキー新書)


参考図書を買いに行ったのに、なぜかガンプラの本まで買ってきた(笑)


ガンプラブームの舞台裏を生産ラインに直接関わった著者らが解説した本。
こういう皆さんに支えられていたのか・・・と胸が熱くなる。

・プラモデルと言えば戦車・飛行機などの実在する機体の縮尺模型(スケールモデル)を意味した。1/12など12の倍数が多く使われているのは、模型の母国イギリスでヤードをインチに変換するところが発祥。
・ガンプラが登場するまではアニメではなく「テレビ漫画」、プラモデルではなくて「組み立ておもちゃ」と言われていた。
・キャラクターをプラモにしてヒットになったのは鉄人28号が最初。その次にサンダーバードのプラモが人気を博した。
・バンダイ模型もミリタリーモデルで参入し、宇宙戦艦ヤマトのプラモで大ブレイク。しかし、その後のスーパーカーブームに乗り遅れて倒産寸前に。
・ガンダムのアニメが打ち切られたのは、視聴率よりもスポンサーが降りたことが原因。ロボットが登場する特撮やアニメは番組制作費をおもちゃの売り上げで回収するのが基本路線だが、ガンダムはスポンサーのおもちゃを買う小さな子供よりも年上の層に人気があった。
・バンダイ模型がプラモ販売のライセンスを取得した時の交渉では、ライセンス料が交渉で許された予算の倍額だった。しかし競合に取られないために、その場で即決して契約書にサインをもらったという武勇伝も。
・ガンダムのプラモデルを1/144というスケールモデルにも通じる縮尺を記載して発売したのは超画期的なことだった。ガンダムの世界観ともマッチし「これはキャラクター重視のおもちゃではなく、スケールを記載するリアリティのある機体だ」と宣言したことにもなった。
・発売して年を越してからガンプラブームが起きて社会問題にもなった。当時は自社で成形機のラインを持たず、設計した後は近隣の協力会社に外注していたので需要に全く追いつかずにバッシングに遭い、小・中学生がガンプラを求めて工場に盗みに入る事件も多発した。
・勤務時間は今から見れば超絶ブラックだったが、ガンプラを全国の子供達に届けたいと皆が必死だった。
・ガンプラブームの陰で、バンダイのお客様相談センターにはガンプラのパーツの一部を欲しがる声が殺到した。ジオラマを作ったり改造したりするためで、パーツを送ってもらうのに料金分の切手を送ってもらい、相談センターの職員が1個ずつ封筒詰して発送していた。あまりの忙しさに送られてきた切手は片付ける暇もないため段ボール箱に入れられていたが、開封して金額換算したら5,000万円以上あった!

私がガンダムに興味を持ったのはちょうどガンプラブームの時。初代の放送は終わっていてZガンダムが登場するちょっと前くらい。

ガンプラが手に入らない間は、ガンダム大百科を何度も暗記するまで読み続けてた子供だったわ(笑)


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