2017年3月6日月曜日

20161102

『人工知能はなぜ未来を変えるのか』(松尾豊・塩野誠:KADOKAWA


人工知能の松尾さんと、経営共創基盤の塩野さんの対談録。
2014年出版の文庫版。 塩野さんがビジネスパーソンの立場から人工知能で気になることをバンバンぶつけ、松尾さんがわかりやすく答えるという問答。
夢物語のような遠い未来ではなく、近々実現しそうなほんのちょっと先の未来の社会・教育・法律などを話題に語っている。
多方面に話題が飛んでいるのに発散している印象はなく、どれもとても興味深いね。
とてもロジカルなお二人だからか、論理のベースに関する議論も多いけど、肩苦しさはなし。

【本筋ではないけれど、印象的なフレーズ】
人工知能は「青年の心」を持つ。
「答えはいまのテクノロジーの外にある」発想を転換し、自分が知らない世界にヒントを求めて旅に出よう、という心がある。
大人の教養としてデータ分析が必要になってくる。
みんな誰かが示してきた結果だけ見て意思決定している。でも、自分で計算して見たら思った通りの結果は絶対に出てこない。
その場合、自分が見過ごしていた前提や過程がはっきり理解できるようになる。・・・ファイナンスの計算も自分でやってみるという姿勢は重要やね。

しかし、対談者の塩野さん、やたら映画やアニメの話が飛び出してくるな・・・
攻殻機動隊はまだしも、ウィリアム・ギブスンのニューロマンサーまで出してくるとは驚き。

サイバーパンクの話はAIや脳科学、ビッグデータに近いとは言え、SFの本ではなくて一般書籍で名前を見る日が来ようとは。


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