2017年3月6日月曜日

20161116

『大ヒット連発のバンダイナムコが大切にしているたった1つの考え方』(石川祝男:サンマーク出版)


写真には普段のバンダイ要素にナムコ要素を加えてみたw
「元気よく暴走しなさい。」がフレーズのバンダイナムこの会長の本。
家庭用テレビゲームは一度ヒットした作品の続編がリリースされることが多い。
ヒット作の後継作品ならファン層は開拓できているし、前作の経験から高い精度の売り上げ予測ができ、プロモーションのやり方もわかってくる。
つまりビジネス面では事業リスクを抑えることができる。
これは持続的イノベーションをエンタメ業界に展開した考え方なんだろうね。
前作という比較軸ができることで、さらなる機能改善の目安が立てやすくなる。
私みたいなゲーマーは「美味しかった奴と似た感じでもっと味の濃い奴をよこせ」と言いがちだから(笑)既存のファンのロイヤルティは高まるかもしれんが、それは新規顧客開拓に関する障壁を高くしてしまう。
結果、「消費者が予想した通りの楽しい作品」ばかりが量産されて、ワクワク感が弱まって飽きが来てしまうのだろう。
かといって、完全新作は売り上げ予測が立てづらく、当たり外れもあって事業リスクは高い。
スマホゲームは開発費が抑えられているけど、PS4などの電源系ゲームは結構な開発費がかかるから毎回新作ばかりをリリースすると財務面でのリスクを背負い込むことになる。定番と新作のバランスはとてもだいじ。

本著で石川氏は「情熱を持つこと」「その熱意を貫き通して障害を乗り越えること」を課している。
情熱のある提案を上司がポンポンと承認せよと言ってるわけではない。
安易に承認してはうまく行かないのだ。
上司からの却下など、いろんな障害を乗り越える中でも情熱を持ち続け、提案をブラッシュアップして改善していくことで、ヒット作に仕上げていくという考え方はとても面白かった。

私のゲーマー心得は「作者が必死になって作ったゲームであるならば、遊ぶ側も必死になって遊ぶ義務がある」というもの。大学ではこんなことばかり教わった気が(笑) だからゲームを暇つぶしと言われるのは好きじゃないし、やるなら一所懸命やりたいね。


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