2017年3月6日月曜日

20161226

BCG経営コンセプト 市場創造編』(内田和成:東洋経済新報社)


先日の菅野さん編に続いて、内田さんのイノベーション編
マッキンゼーの企業価値評価もそうだったけど、コンサルティングファーム主導の本は経営学の教科書に実例がちりばめられていて、実践を感じさせる作りになっとるねぇ。

第1章グローバル・アドバンテージ:グローバル経営で勉強しているところなので、まとまっていて参考になる。

第2章デジタル・ディスラプション:AIIoTなどのデジタル技術との付き合い方の基本。個別の技術各論には踏み込んでいないけど、変化の大きさとスピードには対処しないといかんからなぁ。

第3章ビジネスモデル・イノベーション:大企業の強みを生かしてゲームのルールを組み替える事例が面白い。

第4章シナリオプランニング:自社が準備していないファクターに気づくのって難しいよな・・・ジョハリの窓的な感じか。第3者的ポジションが欲しいところ。

第5章TSR:トータルシェアホルダーリターンの略で、インカムゲインとキャピタルゲインの和を指す。これを因数分解して変数に落とし込んでいる。マルチプルまで重回帰分析でキードライバーが抽出できるとは・・・企業価値評価の本と重なる要素が多く、読んでて面白い章。
「株式とは究極の1つのプロダクト」「投資家と企業の関係は、顧客とメーカーの関係と同じと考えてIRを考え直せ」という説明の仕方は目からウロコだった。

第6章CEOアジェンダ:CEOToDOリストではない。就任演説の内容ではなく、退任の挨拶で何を残したいか、から逆算せよというのは面白い表現。なるほどなー!この章までロジックで組み立てながらも「新しいものをつくるのは論理ではない」としているのも面白い。

菅野さんの本と合わせてオススメの本ですな。


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