2017年3月6日月曜日

20170121

1限は岩村先生のファイナンス。今日はリアルオプションについて。


【リアルオプション】
・今決めなくちゃいけないことは仕方ないけど、決定を延期することでペイオフを改めて判断すること。今期我慢して期末に宝くじが買えると言うこと。
・活発に取引されている商品は割安なら買い、割高なら売り。割安だから買い続けている会社は潰れる。また、活発な取引がない市場なら成り立たない。
・リアルオプションは10年前にブームになったが、とても短く終わった。そのあとリーマンショックが起こったこともあるけど。自分勝手にシナリオを考えて、リアルオプション的に考えてベンチャーを作り出していったけど問題も多かった。せめてリスク中立確率に直しておけよと。成功確率は実感的な確率よりも小さくなったはずなのに、過大評価している企業が多かった。きちんと計算すれば、この人の考えと整合的な確率はこうですよと答えてくれていたはず。
・追い貸しをして生き延びさせておくと、来期の宝くじを買えるようになると言うこと。日立が苦しかった時代は「世界ふしぎ発見」ロケを国内に絞って乗り切っていた。

【岩村語録】
・数学者が考える「確率」は「0以上の数で合計すれば1になる集合」のこと。
PDCAなんて徹夜して回せば1日で回る。サイクルなんかじゃないと私は思ってるんですけどね。小池東京都知事が「今すぐやれー」と言ったらやるでしょ。PDCAのサイクルを回すなんて言ってるのは、経営陣が長く留まっていたいからだ。
・企業が合理的な意思決定を行えば企業間格差は普通固定費だけに依存している。技術力は金で買えば良い。後発者はライセンス料の支払いが必要というだけ。技術は技術、経営は経営。こんなこと言うと技術経営の先生に怒られるけど。
・ボスコンをいじるのはやめましょう。関係者多いから。
・期末レポートですが・・・やります?秋学期のフルターム授業だとこう言う気分になる。「レポート提出は任意です」とすると皆さんをジレンマに陥れてしまう。泥沼に持って行こうと思えばいくらでも行ける。レポートを出したい人はメールください。今ここで挙手制で決めると人間関係にヒビを入れてしまうでしょ。
・竹内先生は岩村先生の師匠。著書には多数の間違いがある。間違いを指摘すると「勉強になったでしょ」と居直る。本は版を重ねることにお弟子さんが直していくんだけど、それでも数限りない間違いがあるから、竹内先生の本は買わない方が良い。
・上司と部下や先生と生徒の関係は「お世話になったけどムカつく」で大体共通している。

2限は脳科学のグループワーク打ち合わせ。おおよそ形にはなり始めたかなと。

午後は日本橋に移動して第4回日本橋メディカル・イノベーターズサミットに参加。内容はAbemaTVで中継しているらしい。

【アクセラレーターセッション】
インディージャパン津田氏&日本医療機器開発機構石倉氏&トーマツベンチャーサポート松田氏&WBS樋原先生
・新しいものを生み出す「研究費」調達とVCからの「事業費」調達で、その間をつなぐのがアクセラレーターの皆さん
VCと競合するのではなく、経営者と同じ経営サイドで入ってハンズオンで支援する。
・研究内容についても、論文執筆という学術的コミットをしているのか、事業化という社会的コミットをしているのか、明瞭に分ける必要がある。
・製薬業界はオープンイノベーションが活発な業界。ベンチャー側から大企業を見たとき、レスポンスが素早く意思決定をタイムリーに行って欲しいと思っている。ベンチャーの立場で考えられる大企業担当は少ない。
・大企業のオープンイノベーション担当にはエースを当てて、外部連携の旗振り役として育てる努力が望まれる。外部からライセンスインした方が薬の事業化の成功率が高いという論文も発表された。きちんとコミュニケーションをとってインタラクションして欲しい。
・大企業が持つマネタイズの論理は、今のベンチャーの置かれている環境で見るとほころびも見える。

【サンディエゴ海外講義参加者座談会】
WBS集中講義参加者が登壇した座談会。堂々としたスピーチやったね。
ライフサイエンス業界はレギュレーション(規制)の影響を強く受ける。最新の動向を知り、技術面の動向を現地で把握するため、ビジネス側(WBS)と政策側(東大)の両方の学生が参加した。
規制は各国・州で異なるが、医療ニーズ自体は共通している
・バイオクラスターを形成してRDを継続するエコシステムが構築されていた。
J&Jのラボが印象的。スタートアップに資本を入れずにラボを貸してシーズを育てており、最先端のオープンイノベーションを感じた。
10年以上先の市場を読まなくてはならないが、不確実性も大きくて資本を投入しにくい。
・医療機器と製薬のマッチング
・ロボットなどの新しいテクノロジーを導入して行く重要性を感じた。
VCの考え方など接する機会の少ない方の考え方をイメージできるようになった。

・日本は政府のレギュレーションに沿って企業が最適化して行くが、西海岸では企業が自分たちでレギュレーションを作って行く。レギュレーションの考え方やFDAの審査を通すためにどのような工夫をしているかなど、流れを実感することができた。

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