2017年4月4日火曜日

大英自然史博物館展 講演会

大英自然史博物館展の講演会を聞いてきた。

お昼ご飯直後の講演会で「専門は寄生虫です」と自己紹介されると少しビビる(笑)


「チャレンジャー号の探検航海」講師:倉持 利明(国立科学博物館 動物研究部長)


1872年~1876年に世界一周の探検航海に出たチャレンジャー号
そこで記された50冊にも及ぶ報告書は現代においても海洋生物学の重要な教科書になっている!
4,000種の新種を発見し、海底の等深線図を作成し、海流と気象の関係を調べ、海底堆積物の12,000点を分類し、マンガン団塊を発見。
この当時に軍艦を調査船に改造して、自然探索のために送り出したイギリスって凄いと本気で感心した。
1875年には横浜で船の修理を行ったため、日本で採集した魚の標本が里帰りしてた(笑)

「ストープスが見た日本の化石産地」講師:矢部 淳(国立科学博物館 地学研究部 生命進化史研究グループ 研究主幹)


古植物学者/石炭岩石学者/詩人/劇作家/女性権利解放運動家のマリー・ストープスさんの話。どんだけ多芸なんだ・・・

植物の進化の歴史を化石から調べた方。
白亜紀ごろにシダ・裸子植物が急激に減少して、被子植物が突然出現しているという「ダーウィンの忌まわしき謎」に挑んだ。
1907年に単身で来日し、通訳もろくにいないのに東京から北海道に移動して調査を行い、中国地方~九州にかけても短期間で調査を実施。
狙いは植物の化石なので「アンモナイトを見つけても容赦なく割る」という行動力で化石を調べまくった。

交通インフラも不十分だった時代に、植物化石を調べるための行動力が凄まじい・・・さすがだ。

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