2017年7月5日水曜日

20170705

『ハーバードビジネスレビュー 20177月号』(ダイヤモンド社)

生産性の特集号!赤くなれば3倍だろ!という意味の赤表紙ではない(笑)

【永守・伊賀対談】
ハードワーカーで知られる日本電産永守会長と元マッキンゼーの伊賀さんの対談。
もっとも生産性の高くなる適材適所を実現して行かないとなぁと感じる記事。
長時間残業でカバーできなくなると、質の違いはテキメンに効いてくる。社員が自分の強みを最大限に発揮した上でチームとしての成果を出すことが今まで以上に求められてくるだろうね。

The New Productivity Challenge
26年前のピーター・ドラッカーの論文が再掲されている。
あの当時に言われたことが、今でも出来ておらんなぁと痛感する論文

<生産性向上のための6ステップ>
  1. 必要のない仕事をやめる
  2. 仕事に集中する
  3. 生産性の意味を考える
  4. 労働者をマネジメントのパートナーにする
  5. 継続して学習する
  6. 他人に教える

・・・言われてみればそりゃそうだろという内容なのだが、それを実行できていないところが問題。
特に3の生産性の意味を考える点は重要に思える。チームでKPIを設定しても、変な設定をしてしまうと「残業をゼロにして非常に高い効率で不良在庫を積み上げた」という全く生産性の上がらない施策をとってしまうミスは避けたい。

【日本企業の生産性は本当に低いのか】
法政大学の永山先生が東証1部上場1312社を対象に、2000年から2015年にかけての生産性の変化を調査した論文。

インプット:従業員数
アウトプット:営業利益
とし、生産性=営業利益/従業員数と定義した。

生産性の変化については6パターンを提案している。
  1. リーン成長:従業員数↑・営業利益↑↑・生産性↑
  2. リーン化:従業員数↓・営業利益↑・生産性↑
  3. 縮小:従業員数↓↓・営業利益↓・生産性↑
  4. 衰退:従業員数↓・営業利益↓↓・生産性↓
  5. スラック化:従業員数↑・営業利益↓・生産性↓
  6. スラック成長:従業員数↑↑・営業利益↑・生産性↓
1312社をプロットして解析しているが、GDPなどマクロ指標から言われるほど停滞しているわけではなく、企業は生産性を向上させていることがわかる。
どの企業がどこに当てはまっているかは論文をご参照。とても興味深い。


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