2017年8月13日日曜日

20170813

『結果から原因を推理する「超」入門ベイズ統計』(石村貞夫:講談社)

今注目を集めているベイズ統計をテーマとしたブルーバックス。
ロンドン郊外の田舎町で発生した殺人事件をスコットランドヤードのベイズ警部が捜査していくというユニークな展開!

聞き込みして集めた容疑者のプロファイル(年齢・性別・タバコを吸うか・酒を飲むかなどなど)をデータ化して、もっとも事件を起こす確率の高い容疑者を確率計算に基づいて洗い出していくという流れ。
捜査の中で、検定の仕方や条件付き確率の計算方法などを基礎から学べる内容となっている。

タイトルにあるように、「超」入門的な内容になっているので、入り口のハードルはかなり下げている。次の本に進む前のステップには良い感じ。
170ページくらいの新書でイラストや図が多く、1~2時間で読み切れるボリューム。最後にはモンティ・ホール問題の解説がついている。

シャーロック・ホームズのような英国ミステリーをイメージした構成になっていて、パブでエールを飲みながら灰色の脳細胞を活性化させている。
そんな文脈の中で「教授はSPSSという統計解析ソフトを起動した」という表現が現れてくるのが面白い。

130ページにわたって繰り広げられたベイズ警部の捜査には最後に驚きの展開が待ち構えていて、思わずツッコミを入れてしまうドンデン返し!




0 件のコメント:

コメントを投稿