2018年1月12日金曜日

20180111入山先生:トップ起業家との対話【第5日目】島田さん

木曜は入山先生のトップ起業家との対話。

今日のゲストはユニリーバの島田由香さん!



【入山先生によるゲスト紹介】
  • 日本企業で一番やばいのが人事。日本の人事で、ダントツで1番の人。
  • グローバル企業の中でも、ぶっ飛んだ支社が出てきている。 ユニリーバジャパンの人事は世界で一番進んでいる。
  • 人事は女性の方がすごい。 多くの日本企業は人事が手続き部門になっている。 会社は人で出来ているというのに。 それを引っ張っているのが女性というのが面白い。



【島田さんの講演スタイル】
  • 新しい年になって、初めて何人かの前でお話をする。話を聞いて「考えを深める」「新しい何かに気づく」「ワクワクしている」ようになってもらえると良い。
  • 入山先生からは思いの丈をしゃべれと言われたが、 思いの丈がありすぎて、何をどうしていいかはわからない。
  • 私が、あなたたちがここにいる意味を考えて欲しい。せっかくだからマインドフルに過ごしてもらいたい。
  • そうするための1番の方法は、私をのせること!その場で必要だなと感じたことをシェアして行く。思ったことをシェアして行くので、反応をして欲しい。無反応が一番好きじゃない。悪いなら悪いなりの反応が欲しい。歩き回っても何やっても構いません。
  • 今日の話を聞いて実行に移して、こんなことが変わったという報告をしてもらうと嬉しい。

【ユニリーバについて】
  • 組織はリーダー次第。どんなリーダー・社長を育んで来たのか?リーダーが全て。社長だけではないけれど、リーダーの在り方でガラリと変わる。「いい人」と「真のリーダー」は違う。
  • ユニリーバは良い製品と凄い社員がいるのに、長い間毎年売上が2%くらい下がっていた。利益は出ていたけど。新しいイタリア人社長(フルヴィオ・グアルネリ)が来て、彼が来たその年から売上高が4年連続で成長している。
  • 真のリーダーは腹オチが違う。パーパス(生きる目的)が腹落ちしている。
  • 生きる目的に対して、仕事を通じてどうやって実現して行くのか? グローバルCEOポール・ポールマンは「世界をサステイナブルな良いところにするため。」を体現している。彼のビジネスレビューは1〜2日かけて会議でやる。 厳しいことをたくさん言われるけど、そこには愛がある。 彼の言動が全て愛から来ていることがわかる。
  • 役員が「Luxどうする?」と膝付き合わせて喋っているが、ポールは「それは消費者のためになるのか?社会のためになるのか?」と必ず聞く。ポールのことを「歩くバリュー」と思っている。いかにこの世の中を良くするかしか考えてない。
  • ユニリーバの前に勤めていたGEではトップダウンの意思決定だった。トップから来たものにGo!っていけるアジリティが良い。決めたゴールをどう達成するか、コミットメントや勢いがある。 ユニリーバ に来た時、「物事の進め方が遅い」と感じた。「GEのリーダーらしい」という言葉はあったのに「ユニリーバのリーダーらしい」という表現はなかった。今思えばGEのメガネで見ていた。 ユニリーバが最も大切にしていることは「Be Yourself」それの本当の意味がわかった時にしっくりきた。
  • ヨーロッパと言うけれど、何十カ国の人種・歴史・宗教・言語も違う、いろんな人の集まり。違う人ばかりなので、トップダウンでは進まない。腹落ちするのに時間がかかる。でも、一旦腹落ちしてからはものすごいスピードとパワーがある。あるものについて議論するし、コンフリクトも多い。 でも、ポールの言っているパーパスが同じ。「何のためにチームでやってるんだっけ?」と言うパーパスのところに立ち返る。その大切さを知ったのはユニリーバ。


【島田さんのメッセージ】
  • 働き方改革は生き方を決めることだ。フレックスがどうとか、長時間労働がどうとはどうでもいい。
  • 人事部門の人が嫌われていると思うのは、自分の仕事を楽しいと思っていないかから。誇りを持っていないから。その状況をなくしたい。
  • 通勤ラッシュなんて、誰も好きじゃないのにいつまでも続けている。「やめたきゃ、やめりゃいいじゃない」って言うと「やめたいよ。でもね・・・」と来る。その「でもね」をどこまで真面目にかんがえているのか? 誰も好きじゃない、疲れる通勤ラッシュを経て出勤させておきながら、オフィスについたら生産性を上げろって言われるのはふざけるなって思う。だから、みんなでやりたい。みんなが当たり前になるのではなくて、疑問を持って行動して欲しいから。共鳴・共感した人は自分ができることをやって欲しい。
  • (通勤ラッシュがなくなる時代が)いつ来るか?ではなくて、いつ起こすか? 私だけでも、ユニリーバだけでもダメ。頼まれた講演は断らないと決めた。それは私の考えを伝えられる1番のチャンスだから。全ての人にハッピーになってもらいたいから。
  • 人との対応は個別対応が全て。それを大変だとは思わない。文句言われるのはOK。反対と言うメッセージがあるというのはエネルギーがあるということ。それは宝の山がいっぱいある。
  • やらされ感でやってるからダメ。本当にやりたいと思ってやっているか?好きか嫌いか、やるかやらないか。好きか嫌いか自分ではっきりわかること。 好きでやることで満たされていれば、可能性や能力が全て開花できるはず。
  • 自分たちがどれだけスピリチュアルな人間かを忘れている。言ってることとやってることが違う。スピリチュアルをからかいながら、初詣には行くとか。
  • 社員の評価は年末に見直すためには必要だと思う。大事なのは「何のために評価をするのか?」それは「その人をより良くするため。本来の力を発揮してもらうため。」評価者がどう思っているかが現れる。評価者のあり方が大切。気にしなくてはいけないことがたくさんある。 Human Being どうあるのか。どのような状態かはDoにとても大きな影響を与える。それがリーダーシップに関わってくる。
  • 公平・平等とはどんな定義だろう?飴があったとして、これを部屋にいる人全員に1個ずつ配るのが公平・平等だろうか?中にはもっと欲しい人も、自分はいらないと言う人もいるだろう。提供する側の判断だけではよろしくない。
  • ユニリーバでWAA(時間と場所を自由に決めて働く仕組み)を導入した時「工場では出来ないから不公平だ」と言う声が上がった。その声に対して考えて見たところ、結果として何をするか、その人のニーズを先に知ることが大切だった。そこで、全ての仕事をゼロベースで考えた。工場はマシンが固定されていて、そこにいかないと仕事にならない。生産スケジュールは確定している。シフトも組まれていて、何時にきてやってもらうというジョブができている。
  • 不公平を感じて本当に工場ではない仕事をやりたいなら、そう言って実行すれば良い。でも工場の人にはWAAとは別のニーズがあった。それは「カレンダー通りの休みが欲しい」と言うもの。欠品で急遽増産のために土日返上などをやめたいのが本当のニーズだった。
  • 公平や平等の考え方には答えなんてない。自分がどう思うのか。 自分が何の疑いもなく自分の考えを言えるか。それをオープンにできるかが大切。思っていることを表現できないから、クローズなところでやりとりしちゃう。思っていることを言わない・言えない・言ってもダメだと思ってそれが当たり前だと思っている。
  • 人のことは変えられないけど、人は変わる。変わろうと思ったら変わる。 変わろうと思えるような刺激を与えるだけ。自分のできることで刺激を提供して行く。
  • 交差点を渡っている途中に突然「Are You Happy?」と聞いたら、周囲の人たちが皆拳を突き上げて「ウォォォ!」と賛同し、その後何事もなかったかのように歩いて行く。そんな世界が理想。元気?どう調子?と聞いたときに「幸せだ」と大手を振って言えるように
  • 皆んな枠をはめて考える。ワクワクを考えてくれ。枠が2個あるとワクワクする。自分ではずしゃあいいのに、 ワクワクすることを考えていれば全部うまく行くんだ。
  • 化粧品とかシャンプーとかの消費財は、人にこれだけエネルギーを与える。疲れて帰って来ても好きなプロダクトのパッケージをみるとワクワクする。
  • 「どうせやるんだったら」が口癖。惰性で何かをやることはやらない。納得しないことはやらない。たとえグローバルCEOに言われてもやらない。腹落ちするまで話してディスカッションをする。
  • 昔は戦うって言ってたけど、いまは「流れを変える」「向きを変える」「あり方を変える」と言っている。
  • 問いをできる人を増やす。気づきが成長を促す。自分に対しての問いも必要。
  • 大事な問いその1:「何の目的でやってるんだっけ?」自分の仕事への問いを自分にできるようになるか?上司にも問えるようになるか?
  • 大事な問いその2:「本当にそうだっけ?」本当に朝9時に会社に行かなくてはいけないの?対面でないとダメ?「本当にそうだっけ?」と、当たり前になっていることに対して問いを発することが鍵
  • チームを組んだ時点でチームワークが悪くなることもある。リーダーが安心で安全な場を自分から作れるか?が大切。生産性の高いチームはサイコロジカルセイフティが出来ていた。それがチーム力アップに最も聞く。リーダーがそのチームに安心安全な場を作れようにコーチングしている。
  • 感情の大切さを問うている。怒っちゃいけない、悲しんじゃいけないと言われるけど、ビジネスこそ感情だと思う。ただ、出し方を間違えると良くない。なぜ怒っているのかを相手に伝える、怒っている理由を自分で掘り下げてみることが大切。
  • 私の人生のミッションは「誰もが笑顔で自分らしく人生を楽しめる世界を作る」人事から世界を変えよう。社員に一番近くて、マネジメントに近いから。 その人が変わる刺激を提供できる。


これからの経営・人事に大切な要素
理論
感情
ワクワク
マネジメント
ファシリテーション
考える
感じる
左脳
右脳
ハード
ソフト
見えるもの
見えないもの
しんぱい(心配)
しんらい(信頼)
Doing(やり方)
Being(あり方)
〜すべき
〜したい


  • 心配ばっかりしているから管理する。ピグマリオン効果で、心配ばかりしていたらその事件が起こるもの。起こる前から憂えているから。 やってみて違ったら変えれば良いだけの話。失敗なんて世の中にはない。
  • 自分はどっちか考えてほしい。心配派か、信頼派か。でも、人を信頼する前に自分を信頼しよう。上司に反対するのを避けるのはクビになるのが怖いから?それは本当に怖いですか?自分はどれほどのことをやってきましたか?何年の間仕事をしてきましたか?自信を持って、自分に信頼を持てば良いのでは?そんな上司の元ではなく、働きたいと思えるところで働くのが良いのでは?
  • ブルース・リーのごとく、考えるんじゃなくて感じるんだ。
  • アインシュタインは「いままで通りのことをしていては、いままで通りのものしか得られない」と言った。意識する方向を意識しておかないと同じことを繰り返す。物の見方・やり方・考え方を変えていないことが多い。今年こそやるぞ!と毎年同じ目標を立てる人は、実行に移すアクセル踏むけど、同時にブレーキも踏んでしまっている。なぜブレーキを踏んでいるのかを意識して欲しい。何に意識しているかを意識して欲しい。周りに意識しているけれど、自分にも意識を向けて欲しい。意識を向けた方にエネルギーがいく。 疲れやすい人は周りにエネルギーをやっている。
  • GE八木さんをゲストに読んで講演会を開いたことがあった。社員が 100人〜200人は集まるだろうと思っていたら、30人くらいしかこなかった。申し訳ないという気持ちと、何で来てくれないの!という怒りと悲しみがあった。それを八木さんに伝えたら「ハチドリだよ。聞く人が1人でも1000人でも僕がやることは変わらない」とおっしゃってくれた。ハチドリのひとしずくと言う絵本がベース。山火事にハチドリがひとしずくずつでも水をかけて行く話。
  • チベットの首相のロブサン・センゲさんは「Life is Bonus」とおっしゃった。難民キャンプで生まれて貧しい生活をしたけれど、大変優秀な成績でインドの学校に行き、やがてハーバードのロースクール博士課程まで出た。センゲさん曰く:全ての人が人生で2つのものを持っている。生まれて来たから人生がある。いつか死ぬ。 生まれてから死ぬまでの間が人生。人生はそれ自体がボーナスなんだ。
  • BornDead の間にはアルファベットのCが来る。CreativityCareChanceChallenge ?あなたはどちらのCを選びますか?という話。結局自分で決めれば良い。でも、自分でやらされ感があったら、それでは決めているとは言えないのではないか?
  • すぐに自分の学びや行動を広げてもらえれば良い。辛いことは次のいいことのためにあるんだよ。
  • 問いかけをもっとすると良い。おうむ返しをもっとしていたら、反応が違っただろう。クリーンランゲージと言う解釈や誘導がない質問の仕方がある。これを投げかけると本人の中で内省が起こる。 無意識にはめている枠がある。 「危ない!」「こぼさないで!』脳は否定語を認識しない。しっかり運んで、気をつけてねとかの言葉を使う。
  • 多くの職場では相手の話を聞いてあげることすらやっていない。言ったことを反芻するだけでも違う。その後、リフレクションのステージに持っていく。本当に聞いてこれを受け取ったよと言って同じフレーズを返していく。そうすると、受け止めてくれる、理解しようとしてくれていると伝わる。関係性が変わる。
  • マインドセットは変わる。直接変えることはできないけれど、変えたいと思えるような刺激を提供することはできる。
  • 周囲を巻き込むのではなく、周囲が巻き込まれる。自分にやりたいことがあって燃えていると、近くにいたらいやでも火が移る。自分から巻き込もうとするとうまく行かない。自然していれば、勝手に巻き込まれていく。みんな変化を起こしたいと思っている。本当に変えたかったら、本当にやり切ること。自然になっていれば周りに燃え移る。
  • 変化をしようとする人がぶつかる壁 は「1:マインドセット 変わらないという壁」「2:どうやって人を巻き込んでいくか?で悩む壁」「3:定着させようとして定着しない壁」 これを突破するのは自然と問いかけがベースになる。良い問いをする。問いによって起こる自分の中の無意識の壁や枠を取っ払う。気づいてもいなかった制限的思考を無意識に持つ人は多い。
  • 「本当にそうですか?」とぶつけて、ぽろっと言った言葉の中にたくさんのメッセージがある。どんな表現で、どんな表情で喋っているのか、全身で見て感じるのが大切。ニーズを探ること。 人は目で見て耳で聞こえるものにリアクションしてしまう。その下の感情と、感情のさらに下にあるニーズに届くか?
  • 3つの深い根源欲求は「1:繋がっていたい・嫌われたくない・1人になりたくない」「2:認められたい」「3:貢献したい・役に立ちたい」無意識の中にはお腹の中にいた安心の記憶が残っている。胎児として安心して母親の中にいたときから、ある日突然外界に出て来て、母親との繋がりであったへその緒も切られる。そこには恐怖と動揺ばかりがある。人は恐怖と死を体験して生まれてくる。 この3つが深い根源にある。
  • 家族との問題についても、口に出して表現してシェアしかない。私は、自分がどう思っているかは全て打ち明けて来た。世間的に母親らしいかどうかは別。無意識に、母親だからどうするべきだという意識があった。それを手放したときに楽になった。助けを借りていいんだよと気が楽になる。自分で枠を作って、自分を苦しめているものもある。
  • 人間の脳は「省略」「歪曲」「一般化」してしまう。そうしないとエネルギーを使いすぎてしまうから。あらゆることは自分の解釈でしかない。誰かが言った何かにいちいち反応する必要はない。勝手に解釈して勝手に怒っている場合もある。シェアするだけで違う。
  • 「あいつこんなことしやがって」と思ったとしても、どんな言動も良い意図で行われているものである。怒って反応する前に考えてみる
  • 弱みに時間をかける必要はなし。得意なところに時間を掛ける。やれてないことをやりたいと思っているならやる。思っていないならやらない。強みさえ使っていれば良い。弱みは助けてもらうためにある。 不得意なことは助けを求めること。できないと言えないこと。






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