今日は浅羽先生のグローバル経営研究会。
ユニ・チャーム執行役員企画本部長 台代氏の講演「ユニ・チャームのグローバル戦略」
公開できる部分だけまとめた。
【事業特性】
- Fast Moving Consumer Goods(FMCG日用消費財)
- 紙おむつ・生理用品・大人用紙おむつといった製品は不織布・ポリマーなどの吸収体の組み合わせたものであり、単一事業とも言える。
- これらの製品は人生を通じて長く広く付き合って頂ける。赤ちゃんの頃から年配になった時まで使用する製品なので、ブランドと顧客のライフタイムバリューが大事。
- 参入する国の人口動態によって製品ポートフォリオが異なってくる。
【ユニ・チャーム】
- 2006年~2007年あたりから海外進出を強化して、全世界80カ国で展開している。
- めっちゃ強い競合のいる国に参入すると、食らう攻撃がすごい(笑)
- 日本での売上高を落とすことなく、海外販売比率を増やしていく方針を取っている。
- どの国でも、やるからにはNo.1を取るというスタンスでやって来ている。
- ミャンマー・インドネシア・タイなど、P&Gやキンバリークラークが本格参入する前に先行して参入した国はシェアが高い。
- シェア5割を超えるとプライスコントロールも効くので収益性がぐっとよくなる。
- 大人用マーケットは90%が日本の売り上げになっている。まだアジアでは需要が低いが、これから先は少子高齢化で伸びて行くはず。
- 国連ミレニアム目標ともリンクして進めている。
- 比較的早いタイミングでサウジアラビアに進出して来た。男性と女性が共に働くことが禁止されているが、サウジアラビアの人を雇うと海外就労ビザが取れるなどの振興策が取られていた。そこで、男性と女性が合わないような工場を作ったところ、今までは昼間はリビングに集まって喋ることしかできなかった女性たちが働くようになり、働く喜びを提供できた。
- 技術オリエンテッドの会社 イノベーティブな会社としてForbesにランクイン
【グローバル戦略】
- 人口動態上、新興国の市場は成長が期待される。
- 現地の人がどのように製品を使うのか、生活実態の観察がとても重要。
- 現地の人が買える価格設定・パッケージングを定める。
- チャネルについて、新興国の小売流通は個人商店が担っていることが多い。地道なチャネル開拓が重要。
- これから伸びて行くマスを狙って商品開発を行う。新興国では少しずつ使ってもらう枚数を増やして行く。
- 日本人の好みやセオリーで考えても現地消費者に刺さるビジネスができないと考え、ローカルメーカーになりきる決意も必要。
- 新興国に製品を出すと競合にも真似されるし、偽物も出回る。真似されたとしても、それを上回るスピードを出す意識で行く。
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