『ブスのマーケティング戦略』(田村麻美:文響社)
足立区で一番気さくな税理士・抱腹絶倒なのに学びが心に残る記事を連発するブロガー・早稲田大学ビジネススクールでMBA取得(予定)の田村麻美さんの著書。
表紙やタイトルを一見するとジョークがメインのエッセイのように思えるかもしれない。
確かに語り口は軽妙で、一度読み出したら次のページが読みたくなるような爆笑必至の文章力はブログだけならずこちらでも健在。
しかし、読み終えて見るとその本質はとても骨太。田村さんが自分の生き方を本気で振り返り、そこからの学びを本気でフィードバックしようとしている姿勢が伺える。
著書の中でも触れている通り、本書が自分の生い立ちを順に解説するスタイルでありながら、成功者の自慢話系自己啓発本に止まっていないのは、赤裸々なエピソードまで余さず公開しているからだろう。ここまで打ち明けたら、もう伏せるものは残ってないくらいで、本当に驚いた。
幼少期から学生時代、社会人から起業と各ステップでの田村さんの意思決定について、マーケティングのフレームワークで解説している。マーケティングの解説書は多々あれど、個人の意思決定をマーケティングの見方で切っているのはとても新鮮。
本書で『ブス』と呼称している点は、コンプレックスを抱えた人間と読むことができる。コンプレックスに押しつぶされた生き方ではなく、冷静に受け止めた上でより良い生き方へと導く解説書とも言える。その説得力は全てをさらけ出して自らの事例分析を行った田村さんの勇気から生まれている。
自己啓発本に近いのだが、起業に関するマインドセット・マーケティングの部分はかなり実践的。
おちゃらけているようで、本筋はビシッと通っている面白い本。超オススメ。
私も「イケメンに競り勝っても世間はイケメンを選ぶ。勝つなら勝負できる分野を選んでコールド勝ち」と言われてきたので、内容については共感できるところが多い(笑)
私はガンダム・ゲームにどハマりして、合コンの世界とは全く違う方向に走ってしまったけどね。
0 件のコメント:
コメントを投稿