今週は講演会・PTAイベント・WBS-QBSの第2回交流会イベントとイベント三昧。
9月4日(水)
梶田先生のニュートリノと重力波に関する講演を聴講。
元々は陽子崩壊に由来する信号を検出するためのカミオカンデでの実験だったが、ノイズとして検出されるニュートリノ由来のデータ解析を行っていた。
電子ニュートリノの量が予測と近かったのに対し、ミューニュートリノの検出量が予測よりも大幅に少ないということが分かった。肝心の陽子崩壊由来のデータは取れていないので、ノイズの原因を理解するためにニュートリノの研究を継続した。最初は検出の問題や実験プログラムのミスなどの原因が考えられたので1年掛けてチェックをしたが問題は見つからなかった。そこで検出されたニュートリノに差があることだけまとめて論文にして発表したが、学会からの評価はとても低かった。
理論値と実験値の間の乖離を面白いと感じ、研究を続けた。大気から直接飛んでくる方向と、地球の裏側から地球を抜けて飛んでくる方向を分離して検出できるようにしたことで、ニュートリノが途中で別のタイプに変わるニュートリノ振動が起こっている証拠を捉えた。これによってそれまで質量が無いと思われていたニュートリノに質量があることを実証した。
講演の中では小柴先生による初代カミオカンデの設計の秀逸さを挙げていた。陽子崩壊を捉えることを目的とした装置であったが、それ以外の用途にも使えるように設計されており、ニュートリノ研究の方に面白さを感じて路線を変更しても実験が継続できた。
まさにセレンディピティの話になるが、このニュートリノ研究が実現できたのは梶田先生個人の特性に寄るのだろうか?実験装置の汎用性を高めて設計しておいた小柴先生の貢献だろうか?
9月5日(木)
PTAの指導者研修会で『もう「やめたい」なんて言わせない! 経営コンサルタントと考える PTA を超絶魅力的な組織に変える魔法のメソッド』というかなり煽り気味なタイトルの(笑)ワークショップのファシリテーターをやってきた。
外部環境(両親の就労環境・塾など学校外学習の状況・ITなどテクノロジー)の変化が大きいにも関わらず、旧態依然としたオペレーションが実行されてしまうと現場への負荷は非常に大きくなってしまう。企業のような営利組織の経営を考えると、環境に適用して生存していくために変革を起こしていくことが必要になる。しかし、ボランティアベースの非営利活動だとそのあたりの変革が後回しになる恐れもあるし、そもそも変革しなくても組織自体が継続できてしまうのが厄介だ。時折SNSで話題になるブラックPTAなどはその典型だろう。
いつまでも昭和時代の家庭・学校環境を前提とした理念に縛られていると、現代にはマッチしないことも多くなるだろう。そこで、そもそもこどもたちにどのように育って欲しいか、PTAがどのような組織であれば良いかを考えるワークショップを設計した。
企業の理念研修や品質管理研修の内容をたたき台にすることろまでの構想は固まっていたものの、8月のサマーキャンプや帰省で準備が後回しに。本を読んで背景情報を仕入れてPTA版に焼き直すという突貫工事の準備をすることに。準備がギリギリになった上、事前に用意したテーマの量がかなり多くて、全体での共有が不十分だったのは反省点。
とはいえ、非営利組織の経営やイノベーションを考える良いきっかけになった。このあたりは組織論でももっと考えられるテーマなのだろうなぁ。
9月7日(土)
早稲田大学ビジネススクール(WBS)と九州大学ビジネススクール(QBS)の合同イベントを開催。
ビジネススクールの交流会となると合同飲み会が想起されるが、それだけではもったいないので長内先生が合同ディスカッション大会を企画。
JR九州・MBA・NHKと3種類のお題を事前に提示して準備をしてもらい、当日はWBS・QBSの関係者が入り混じってグループワークをしてその結果をプレゼンして会場全体で議論を行った。
ある程度具体的な課題を事前に示しておくことで、当日の短い時間でもいろんな意見交換が出来たのではないかなと。グループワークするとメンバーとはかかり交流できるし、飲み会も二次会も盛り上がって良かった。
そして長内さんの誕生日お祝いもサプライズで出来たのも良かったかなと。一次会でも二次会でもお祝いするという徹底ぶり(笑)
飲み会だけの交流会は苦手なんだが、講義+ディスカッションとセットになっていると良いな。先生&幹事の皆さんの準備はめっちゃ大変だけれど。
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